マルチサーバーへのMOD導入方法とおすすめのMODを紹介
ここでは Steam(PC)版「ARK: Survival Evolved(アーク:サバイバル エボルブド)」について、マルチサーバーにMODを入れて遊ぶ方法を紹介します。
ARKは恐竜がいる世界を探索するサバイバルゲームであり、恐竜を手名付けて飼いならしたりクラフトで建造物等を作って遊べる人気のゲームです。
動画配信でも多く取り上げられているARKですが、機能拡張できるMODを入れてマルチプレイをすれば、さらに楽しく盛り上がること間違いなし!という事で、マルチサーバーにMODを導入する方法について、初心者にもわかりやすく解説していきたいと思います。
目次
ARKのMODってなに?
ARKの「MOD」ってそもそもなに?という方のために、まずARKのMODについて紹介します。
MODとは
MODという言葉は「Modification」や「Modding file」が語源と言われており、これらの言葉は主にパソコンゲーム等の改造データを表します。
ARKのMODも公式のデータではなく、さまざまな有志の人の手で作成されています。そのためMODを導入するということは、非公式のプログラムを入れることになるため、必ず自己責任で導入を行います。
しかし、ARKのMODはSteamのツール内で配付されており簡単に導入できる仕組みがあるため、比較的安全に導入することができます。
MODでできること
ARKのMODを導入すると主に以下のようなことが実現できます。
- キャラクターや恐竜などの見た目を変える
- 新しいアイテムや生物、建造物などを追加できる
- 地形やダンジョン、惑星など新しい世界を追加できる
- 便利な機能を追加する
- 既にある機能をパワーアップさせる
MODは、世界中の有志の方々が「ARKでこんなことができたらいいな」という想いをもとに作成しています。今後、上記以外にもいろんなMODが登場すると思われますので、慣れてきたらご自分でも色々と探してみてください。
マルチサーバーにMODを導入する
それでは具体的にマルチサーバーにMODを導入する方法をみていきましょう。マルチサーバーには、ARKのイメージテンプレートを提供している「ConoHa for GAME」を使います。ConoHa for GAME でARKのマルチサーバーを立てる方法について詳しくは、以下をご覧ください。
【ARK】レンタルサーバーを使ったマルチサーバーの立て方と設定方法の解説
MODを入手する
サーバーに導入するMODのファイルを入手するには、以下の手順で作業を行います。
- SteamでMODを選びサブスクライブする
- ゲームを開始するARKをシングルモードで起動する
- MODを有効にする
- ゲームを一度開始する
- MODファイルを確認する
上記の手順を行うことで、自分のPC(クライアント)にMODファイルがダウンロードされます。このダウンロードされたMODファイルをマルチサーバーに導入します。
SteamでMODを選びサブスクライブする
Steamを起動して、ライブラリにあるARKの画面から「ワークショップ」を選び、MODのリストを確認します。
この中から、自分が導入したいMODを選んで詳細画面を開きます。
説明が英語で書かれているMODが多い為、先にインターネット等でARKのおすすめMODを調べてから、MODの名前を元にここで検索をする事をおすすめします。
導入したいMODを選んだら、MODの詳細画面にある「サブスクライブ」といンを押します。「サブスクライブ中」という文字に変わればOKです!ほとんどのMODで費用はかかりません。
この後にゲームを起動することで、MODファイルがダウンロードされてインストールされます。一度シングルモードでゲームを起動しましょう。
ARKをシングルモードで起動する
ARKを起動します。タイトル画面で「ゲーム作成」を選びゲームの開始画面を見ると、右側に「MOD設定」という項目が確認できます。
MODを有効にする
ゲーム作成画面の右にある「MOD設定」の下段に、利用可能なMODが一覧で表示されます。前述でサブスクライブしたMODがここに表示されるため、この中から有効化したいMODを選び左右の矢印のマーク(画像の赤丸部分)を押すと上段に表示され有効化されます。
MODの有効化・無効化はこの画面でいつでも行えます。
ゲームを一度開始する
有効化したら一度ゲームを開始しましょう。MOD有効化後初めてゲームを起動する際に、必要なファイルがダウンロードされインストールされます。ゲームが始まったら、ゲーム内でMODが有効になっていることを確認してください。
MODファイルを確認する
MODファイルは、ご自分のPCの以下のフォルダ内に保存されています。
C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\ARK\ShooterGame\Content\Mods
一般的には「C:\Program Files (x86)\Steam\」の下に \steamapps\ フォルダ以下がありますが、保存先を変えている場合は別の場所に「\SteamLibrary\」フォルダが存在し、その配下に「\steamapps\」以降のフォルダが入っている場合もあります。
Mods フォルダ内には数字のフォルダと、数字のファイル名+”.mod”というファイルが置いてあります。この数字は「MOD の ID」を表しています。MODには必ず固有のIDがあります。導入時に必要になるため、どのMODがどのIDなのかメモを控えておきましょう。
1つのMODに対して、フォルダ1つ と MODファイル1つ の組合せになっていますので、セットで扱うようにしましょう。
MODファイルをサーバーに設置する
MODファイルを入手したらマルチサーバーに転送します。マルチサーバーにファイルを転送する際には、ファイル転送ソフト(フリーウェア)を利用します。
ファイル転送ができるソフトウェアはいくつか種類がありますが、ConoHa for GAME ではポート22(セキュアな通信)が解放できるため、ポート22でファイル転送ができる「WinSCP」を利用しましょう。
※FTPを利用する場合にはポート20・21をあける必要があります。ConoHa for GAME のマルチサーバーではFTP用のポートは空けられないのでご注意ください。
ポートを解放する
サーバーにファイルを転送するにはポートを開ける必要があります。ポートの解放は ConoHa の管理画面で設定できます。
- ConoHaの管理画面にログインする
-
サーバー一覧からサーバーの詳細画面を開く
- 編集するには、セキュリティグループ項目の右にある「鉛筆マーク」を押してください。
- 「ネットワーク情報」の中の「セキュリティグループ」を編集する
- 「+」を押してグループを追加し、「IPv4v6-SSH」を選んで右下の「保存」ボタンを押す
これでポートの設定は終わりです。SSHのポート(ポート22)が使えるようになりました。
フォルダとファイルを転送する
WinSCPを起動し、以下の情報を入力してサーバーにアクセスしてみましょう。
- ホスト名:(マルチサーバーのIPアドレス)
- ポート番号:22
- ユーザ名: root
- パスワード:(サーバー追加時に設定した root のパスワード)
サーバーに接続できたら、左の窓(自分のPC側)と右の窓(サーバー側)でそれぞれ以下のフォルダに移動してください。
<クライアント側(左窓)>
C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\ARK\ShooterGame\Content\Mods\
※人によっては上記と異なる場合があります。自分のPCでMODファイルが保存されているフォルダに移動してください。
<サーバー側(右窓)>
/opt/ark/ShooterGame/Content/Mods/
自分のPC内のMODファイル(フォルダと .mod ファイル)を、サーバーに転送します。転送したいファイルとフォルダを左の窓で選択し、画面赤丸のアップロードを押します。
MODファイルを転送するときは必ず「バイナリモード」で転送を行います。表示されたアップロードダイアログをみて、バイナリモードになっていることを確認したら「OK」を押して転送しましょう。
MODのフォルダとファイルがサーバー側(右の窓)にも表示されれば転送完了です。
設定ファイルにMODを登録する
MODファイルをサーバーに転送したら、次は設定ファイルに MOD の ID を登録します。
設定ファイルの入手
WinSCPで以下のフォルダに移動しましょう。
<サーバー側(右窓)>
/opt/ark/ShooterGame/Saved/Config/LinuxServer/
クライアント側(左窓)は設定ファイルを置いてもよい、作業用のフォルダに移動しましょう。
上記フォルダにアクセスしたら「 GameUserSettings.ini 」という設定ファイルがあるため、このファイルを自分のPCに持ってきます。右の窓で GameUserSettings.ini を選択し、ダウンロードを押して ini ファイルを自分のPCに転送します。
※こちらもバイナリモードで転送します
設定ファイルを編集する
自分のPCに持ってきた ini ファイルをテキストエディタで開き、[ServerSettings] の項目に以下の一行を足します。
ActiveMods=(追加したい MOD の ID)
既にこの一行が ini ファイルにある場合は、IDを “, (カンマ) ”で区切って複数指定しましょう。
例)ActiveMods=761535755,731604991
テキストエディタの開き方(Windowsの場合)
Windowsでは、メモ帖アプリでテキストファイルを開けばファイルの内容を編集できます。開き方がわからない場合は、Windows画面左下のコマンド入力欄に「 notepad 」と入力しましょう。メモ帖アプリが実行されます。開いたメモ帖に ini ファイルをドラッグ&ドロップすれば編集できるようになります。
設定ファイルを設置する
ファイルの修正が終わったら、次は修正した設定ファイルをサーバーに転送します。この時、必ず「テキストモード」で転送を行ってください。
PCとサーバーは使っている文字コードの一部が異なる場合があります。テキストモードで転送することで、文字コード(改行コード)の変換を自動的に行ってくれます。PCで編集したテキストファイルは、必ずテキストモードで転送しましょう。
転送モードを変更する方法は、「転送モード」の文字をクリックします。転送設定画面が表示され、転送モードを「テキスト」に変更できます。
サーバーを再起動する
設定ファイルにMODのIDを登録したら、サーバーを再起動します。ConoHaの管理画面にログインしてサーバーの再起動を行ってください。
- ConoHaの管理画面にログインする
- 該当のマルチサーバーの「再起動」ボタンを押す
MODが適用されているか確認する
マルチサーバーの再起動が終わったら、ARKのゲーム画面からマルチサーバーにアクセスします。マルチサーバーにアクセスする手順の詳細は以下をご覧ください。
【ARK】レンタルサーバーを使ったマルチサーバーの立て方と設定方法の解説
MODに関係するアイテム等がゲーム内で確認できれば、MODの導入は成功です。
▲「MarniiMods: Wildlife」を導入した時の画面です。MOD固有のアイテムが増えています
ARKのおすすめMOD紹介
Steam上の導入数(サブスクライド数)や動画配信などで紹介されている情報をもとに、ARKで特に人気の高いMODをいくつかご紹介します。
Structures Plus (S+)
Mod ID:731604991
こちらは大人気のMODで、Steam上の導入数(サブスクライブ数)第1位のMODです。
ARKの中にあるさまざまなアイテムに追加機能を与えたり、使いやすくなったり便利なツールが増えたりするMODです。
遠くにあるインベントリからアイテムを一括で取り寄せたり、収納できるアイテムの容量が大幅に増えたりします。ドアが自動ドアになったり、トーチの燃料がいらなくなったりと、ちょっとずつ気の利いた拡張がされており、あまりにも便利で一度入れたらやめられなくなります。
Ultra Stacks
Mod ID:761535755
こちらも世界中で利用されているMODで、Steam上の導入数(サブスクライブ数)第3位のMODになります。
アイテムのスタック量が大幅に増えるMODで、1,000 コ以上のアイテムも1マスで持ち運べるようになります。煩雑になりがちなアイテム欄がすっきりしてとても助かります。建築系でやりこみたい人等に特におすすめです。
MarniiMods: Wildlife
Mod ID:1984936918
このMODは個人的に気に入っているMODで、地球上にいる動物たちを追加します。ライオンやゾウ、牛、鶏や猫、ウサギ、オオカミ、などの動物が追加されます。気づいたら足元をネズミがうろついていたり、ドードーに混ざってニワトリが歩く姿にほっこり癒されます。もちろん捕まえたり手なづける事も可能です。
ゴジラ系MOD
動画配信等でも特によく取り上げられているのがゴジラ系のMODです。ゴジラが登場するMODは複数存在しますが、一部のゴジラMODは配付終了しているものもあるため、現在導入できる2つのMODを紹介します。
■Shin Godzilla(シン・ゴジラ)
Mod ID:2832142815
映画「シン・ゴジラ」に登場するゴジラが出現するMODです。口から火を噴き背中から複数のレーザービームを発射する姿は圧巻です。
MODを追加するとスポーン用アイテムを製造できるようになり、自分でスポーン用アイテムを作り呼び出すことができます。素材にはエレメント500、水晶4000、電子基板2000等など相当数の材料が必要になるため、初心者ではかなり厳しい条件になっています。中級~上級者向きのMODです。
■ARK: TITANUS COLLECTION(怪獣コレクション)
Mod ID:2514065085
以前は「Titanus Gojira」の名前で配付されており、アップデートによりさらに機能が追加されクオリティが上がったのがこのMODになります。
ゴジラだけではなく、メカゴジラ・デストロイヤー・キングギドラ等の他の怪獣も存在します。ゴジラに特殊なアイテムを使う事で、バーニング化する事もできるようです。
まとめ
ARKでは公式がMODを認めているため、多くのユーザーに幅広くMODが親しまれています。はるか昔に存在した数多の恐竜を追加したり、空想上の生物や今も地球上に存在する日常的な動物を追加したり、あるいは宇宙空間やスチームパンクな世界、特定の国の雰囲気を追加するなど、魅力的なMODが多数あります。
シングルモードでも十分楽しめますが、せっかくだからマルチサーバーにMODを導入して、仲間と一緒にさらに進化したARKを楽しんでみてください。