WordPressには標準で「キーワード検索」機能や、「カテゴリー」「タグ」で記事を絞り込む機能が搭載されています。
小規模な個人ブログであれば、これらのWordPress標準の検索機能で十分でしょう。
しかし、オンラインショップや大規模なWebサイトでは、複数の検索条件を組み合わせた「絞り込み検索」が必要になってきます。
絞り込み検索ができないと、目的の商品や情報を探すのに手間がかかり、ユーザーの利便性が低下するからです。
そこで、本記事ではWordPressに絞り込み検索機能を設置(導入)する方法について解説していきます。
また、絞り込み検索ができるプラグインや、最初から絞り込み検索機能を装備しているテーマも紹介します。
- ※本記事で紹介している情報は執筆時点のものであり、閲覧時点では変更になっている場合がございます。また、ご利用の環境(ブラウザ、サーバー、プラグイン、テーマ、またはそのバージョンや設定、WordPress本体のバージョンや設定など)によっては本記事の情報通りに動作しない場合がございます。あらかじめご了承ください。
目次
WordPressの絞り込み検索とは
WordPressには標準で以下のような検索/絞り込み機能が用意され、ウィジェットとして提供されています。
ウィジェット | 説明 |
---|---|
検索 | キーワード検索 |
カテゴリー | カテゴリー一覧の表示と絞り込み機能 |
タグクラウド | タグ/カテゴリー/カスタム分類の一覧表示と絞り込み機能 |
しかし、それぞれ独立した機能のため、組み合わせて使用することができません。
絞り込み検索とは下記のように、「キーワード検索」以外に「カテゴリー」「タグ」など複数の検索条件を組み合わせて検索できる機能を指します。
検索結果の中から、さらに条件を指定して絞り込みができるWebサイトもあります。
ネットショップや大量の情報を蓄積したWebサイト(大規模なポータルサイト、Webメディアなど)では、ユーザーが求める情報を探しやすくするために必須の機能です。
それぞれのWebサイトにあった「絞り込み検索機能」を導入することで、ユーザーの利便性が向上します。
絞り込み検索機能を導入するべきサイトとは?
絞り込み検索は便利な機能ですが、すべてのWebサイトに必要なわけではありません。
絞り込み検索を導入するべきWebサイトは次の4つです。
以下にそれぞれのWebサイトで絞り込み検索機能を導入するメリットについて説明します。
ECサイト
EC(Electoronic Commerce)は日本語で電子商取引という意味です(Eコマースとも呼ばれる)。
そして、「ECサイト」とはインターネット上で商品やサービスを売買するWebサイトを指しています。
もっとわかりやすく言うと、企業や店舗の「オンラインショッピングサイト(ネットショップ)」と考えて良いでしょう。
「Amazon」や「楽天」、「Yahoo! ショッピング」はその中でも大規模なECサイトです。
ECサイトに絞り込み検索機能を導入するメリット |
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ECサイトに絞り込み検索を導入すると、ユーザーが欲しい商品やサービスが見つけやすくなるので販売促進につながります。
また、条件にあった商品を絞り込むことができるため、複数商品の比較検討がしやすくなるというメリットもあります。
旅行、美容室、飲食店、不動産などの検索ポータルサイト
ポータル(Portal)には日本語で「入口」「玄関」の意味があり、「ポータルサイト」とはインターネットの情報を探すための入口となるサイトを指しています。
「Google」や「Yahoo!」はポータルサイトの代表的存在ですが、特定のジャンルの情報を集め、さまざま条件で検索できるWebサイトもポータルサイトの一種です。
ポータルサイトに絞り込み検索機能を導入するメリット |
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|
旅行、美容室、飲食店、不動産などの情報を集めた検索ポータルサイトは、同様の機能をもった競合サイトが多いため、検索のしやすさがポータルサイトの利用価値を高めます。
サイトに最適な絞り込み検索機能を設置することで、利用者が増えるとともに収益増加につながるのです。
大規模なWebメディアやアフィリエイトサイト
大規模なWebメディアには大量の記事が蓄積されているため、「キーワード検索」など単独の検索機能では不十分です。
ユーザーが探している情報を検索しても、大量の検索結果の中に埋もれてしまい、欲しい情報が見つからない可能性があるからです。
絞り込み検索機能を導入すれば、ユーザーが読みたい記事を探しやすくなり、利便性と回遊率アップにつながるのです。
大規模なWebメディアやアフィリエイトサイトに絞り込み検索を導入するメリット |
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また、アフィリエイトサイトへ絞り込み検索機能を導入すると、
ユーザーの利便性の向上やコンテンツの独自性の点から、リスティング広告/検索連動広告の出稿審査に有効とも言われています。
作品数の多いポートフォリオサイト
ポートフォリオサイトとは、自分が制作した作品を掲載したWebサイトのことです。
フリーランスの写真家やデザイナーなど、さまざまな分野のクリエーターがスキルや実績をアピールする目的で作成しています。
ポートフォリオサイトに絞り込み検索機能を導入するメリット |
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|
作品数の多いポートフォリオサイトでは、クライアント(発注者)が求めるスキル(作品)をピンポイントで検索できることが重要です。
そのためには、複数の条件で絞り込める検索機能の導入が効果的でしょう。
ポートフォリオサイトでは、検索のしやすさが直接仕事の受注につながるのです。
絞り込み検索機能を導入する方法
絞り込み検索機能を導入するには次の3つの方法があります。
以下にそれぞれの方法のメリットやデメリットについて、くわしく説明していきましょう。
絞り込み検索プラグインを使って導入する
1つ目は、「絞り込み検索ができるプラグイン」を利用する方法です。
無料プラグインでも、ある程度のカスタマイズができますが、有料プラグインを利用すれば、さらに詳細なカスタマイズが可能になります。
メリット |
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---|---|
デメリット |
|
プラグインを利用するメリットは、現在利用しているテーマに手軽に絞り込み検索機能を導入できる点です。
デメリットは、一般的なプラグイン導入のデメリットと同じく、「表示速度の低下」「セキュリティ面のリスク」などがあげられます。
また、利用しているテーマと相性が悪く、期待通りに動作しない可能性もありますね。
絞り込み検索機能を持ったプラグインについては後述「4-1.絞り込み検索の設定ができるプラグイン」で紹介します。
自分でコードを記述して実装する
2つ目は、「自分でコードを記述して実装」する方法です。
専門的なプログラミング知識が必要になりますが、プラグインを増やしたくない場合や、独自の絞り込み検索機能を実装したい場合に向いています。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
初心者にはハードルが高い方法ですが、簡単な絞り込み検索機能であれば、プログラミング知識がなくても導入可能です。
くわしくは、後述「4-3.プラグインなしで検索機能を導入する方法」で説明します。
絞り込み検索機能付きのテーマを利用する
3つ目は、「絞り込み検索機能付きのWordPressテーマ」を利用する方法です。
プラグインを導入することなく、手軽に絞り込み検索機能を利用できる点が優れています。
メリット |
|
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デメリット |
|
メリットは、プラグイン導入によるトラブルや危険性(表示速度の低下、セキュリティ面のリスク)を回避できることです。
また、テーマ専用の絞り込み検索機能が組み込まれているため、相性問題が発生することもありません。
ただし、絞り込み検索機能を装備しているWordPressテーマは少なく、有料テーマがほとんどです。
絞り込み検索機能を装備したテーマは、後述「5.絞り込み検索ができるWordPressテーマ」で紹介します。
プラグインを使って絞り込み検索機能を導入する方法
ここでは、プラグインを使った絞り込み検索機能の導入方法について、以下の3項目に分けて説明します。
絞り込み検索の設定ができるプラグイン
まず、絞り込み検索ができるプラグイン(以下の4つ)を紹介します。
Search & Filter(無料)
Search & Filterは、ショートコードだけで絞り込み検索フォームを設置できる無料プラグインです。
事前設定は必要なく、ショートコードを記述するだけで記事内、サイドバー、ヘッダーなどの好きな場所に検索フォームを設置できます。
Search & Filterの特徴 |
---|
|
下記はSearch & Filterを使用した検索フォームのサンプルです。
この例では「キーワード入力」「カテゴリー」「タグ」のほかに、独自に作成したカスタム分類「地域」も検索条件に加えています。
検索条件の順番は自由に変更可能で、選択リストの形式は「ドロップダウン」「ラジオボタン」「チェックボックス」が指定できます。
その他にも以下のような柔軟なカスタマイズが可能です。
Search & Filterのカスタマイズ項目 |
---|
|
Search & Filterの一番のメリットは「ショートコードだけで絞り込み検索フォームを設置できる」ことです。
事前に検索フォームを作成しておく必要がないので手間がかかりません。
デメリットは、詳細なカスタマイズをおこなうとショートコードが複雑になってしまい、メンテナンス性が低下する点です。
VK Filter Search(無料)
VK Filter Searchは、ブロックエディターで利用可能な絞り込み検索用ブロックを提供する無料ブラグインです。
このプラグインを導入すると、投稿や固定ページに簡単に絞り込み検索フォームを作成できます。
VK Filter Searchの特徴 |
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|
下記はVK Filter Searchを使用した検索フォームのサンプルです。
「キーワード入力」「カテゴリー」「タグ」のほかに、独自に作成したカスタム分類「地域」を選択条件に追加した例です。
検索条件の順番は自由に変更可能ですが、選択リスト形式は「ドロップダウン」のみ(有料版では「チェックボックス」「ラジオボタン」が利用可能)。
そのほかには、エディターのブロックパネルから下記の設定が可能です。
VK Filter Searchのカスタマイズ項目 |
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|
VK Filter Searchのメリットは、ブロックエディターを使用して簡単に検索専用ページを作成できることでしょう。
ただし、投稿や固定ページにしか絞り込み検索フォームを設置できない点はデメリットです。
なお、VK Filter Searchには、有料版のVK Filter Search Proがあり以下の機能が利用できます。
有料版「VK Filter Search Pro」の追加機能 |
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WP Custom Fields Search(無料)
WP Custom Fields Searchは、絞りこみ検索フォームを作成・設置する無料プラグインです。
絞り込み検索フォームを作成後に、ショートコードで任意の場所に設置できます。
WP Custom Field Searchの特徴 |
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|
絞り込み検索フォームを設置するには、あらかじめ以下のように画面で検索フォームを作成しておく必要があります。
検索条件は、「テキスト入力」のほかに、「カテゴリー」「タグ」「カスタム分類」「カスタムフィールド」「投稿タイプ」などの組み合わせが可能です。
選択リストの形式は、「ドロップダウン」「チェックボックス」「ラジオボタン」が選べます。
作成した検索フォームを保存するとショートコードが作成され、任意の場所に検索フォームを設置できるようになります。
下記はSearch & Filterを使用した検索フォームのサンプルです。
なお、「WPCFS Custom Search Form」というウィジェットが用意されているので、
下記のようにサイドバー(ウィジェットエリア)などに設置して、直接絞り込み検索フォームを作成することも可能です。
(ウィジェットを利用する場合はショートコードを設置する必要はありません)
WP Custom Field Searchのメリットは、絞り込み検索フォーム作成の自由度が高いことです。
デメリットは、プラグインの更新頻度が低いことでしょう。
最新バージョンの WordPress で使用した場合に互換性の問題が発生する可能性があるため注意が必要です。
FE Advanced Search(税込59,800円)
FE Advanced Searchは、高度な絞り込み検索フォームを作成・設置できる有料プラグインです。
このプラグインを導入すると、無料プラグインでは実現できない詳細な絞り込み検索が可能になります。
FE Advanced Searchの特徴 |
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|
下記は、FE Advanced Searchのデモサイトで公開されている検索フォームです。
デモサイトからは、プラグインの設定画面を実際に操作することもできます。
検索条件は以下のような詳細なカスタマイズが可能です。
FE Advanced Searchの機能(カスタマイズ) |
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|
FE Advanced Searchのメリットは、大規模なWebサイトに有用な複雑で高度な絞り込み検索が可能なこと。
デメリットは、初心者には設定が複雑すぎる点と、個人で導入するには価格が高いことでしょう。
Search & Filterを使った設定手順
次に、一番最初に紹介したプラグイン「Search & Filter」を利用した絞り込み検索の導入手順と、ショートコードの設定方法を以下の手順に沿って説明します。
プラグインをインストールする
プラグイン「Search & Filter」をインストールするには下記の操作をおこないます。
WordPress管理画面から「プラグイン」→「新規追加」へと進み、「プラグイン追加」画面を表示します。
「プラグインを追加」画面の右上にある検索ボックスに、インストールするプラグイン名「Search & Filter」を入力してください。
すると、自動的に検索されたプラグインの一覧が表示されます。
検索されたプラグインの一覧の中から「Search & Filter」を探して、「今すぐインストール」ボタンを押下します。
プラグインのインストールが開始されます。
プラグインのインストールが終わると表示される「有効化」ボタンを押下します。
これで、プラグイン「Search & Filter」のインストールは完了です。
WordPress管理画面に上記のような「Search & Filter」というメニューが追加されます。
この画面にはプラグインの設定項目はなく、ショートコードの設定方法などが説明されています。
ショートコードの説明
Search & Filterの基本的なショートコードは以下の形式になります。
[searchandfilter fields="search, category, post_tag"]
先頭の「searchandfilter」は、「Search & Filter」のショートコードであることを示し、「fields="...."」は、検索フィールドの組み合わせ指定をするパラメータとオプションです。
上記の例では以下のような3つ検索フィールドを持つ検索フォームが作成されます。
- ※ショートコードで作成される検索フォームのスタイル(外観)は、利用するテーマのCSS設定により異なる場合があります。
ショートコードで指定できる主なパラメータとオプションは以下のとおりです。
パラメータ | 説明 | オプション ※青字はデフォルト |
---|---|---|
field | 検索フィールドの組み合わせを「,」区切りで指定 |
search:キーワード入力 post_tag:タグ category:カテゴリー post_type:投稿タイプ post_date:投稿日 xxxxx:カスタム分類 |
type | 検索フィールドの選択リストの形式を「,」区切りで指定 |
select:ドロップダウン checkbox:チェックボックス radio:ラジオボタン |
headings | 検索フィールドのラベルを「,」区切りで指定 | − |
order_by | 検索フィールドの選択リストの並び替え項目を「,」区切りで指定 |
ID:IDで並べ替え name:名前で並べ替え slug:スラッグで並べ替え count:記事数で並べ替え |
order_dir | 検索フィールドの選択リストの並び替え項目を「,」区切りで指定 |
ASC:昇順 DESC:降順 |
submit_label | 検索ボタンに表示するテキスト | Submit |
search_placeholder | キーワード入力欄に表示するテキスト | Search... |
class | CSSを適用するクラス名を「,」区切りで指定 | − |
記事にショートコードを設置する場合
投稿や固定ページに絞り込み検索フォームを設置するには、記事の編集画面でショートコードを設置するだけです。
ここでは、無料テーマ「Cocoon」で絞り込み検索用ページ(固定ページ)を作成してみましょう。
WordPress管理画面から「固定ページ」→「新規追加」を選択します。
固定ページの編集画面が表示されるので、ページのタイトルと「Search & Filter」のショートコードを追加します。
ここでは、ページのタイトルに「絞り込み検索(Search & Filter)」、すぐ下のブロックに以下のショートコードを追加しています。
[searchandfilter fields="category,post_tag,search" headings="カテゴリー,タグ," type="select,checkbox," search_placeholder="キーワード..." submit_label="検索"]
ショートコードの設定内容は以下のとおりです。
ショートコードの設定内容 |
---|
|
ページタイトルとショートコードの設置が済んだら、右上の「公開/更新」ボタンを押下しましょう。
これで、絞り込み検索ページの作成は完了です。
作成した絞り込み検索ページは上記のように表示されます(無料テーマ「Cocoon」の表示例)。
テンプレートファイル上に設置する場合
テーマのテンプレートファイルに直接検索フォームを設置する場合は、ショートコードを以下のようにPHPのタグで囲めばOKです。
<?php echo do_shortcode('ショートコード'); ?>
ここでは、無料テーマ「Cocoon」のサイドバーに絞り込み検索機能を設置してみましょう。
- 注意
-
以下の例ではWordPressのテーマエディターを使用して「sidebar.php」ファイルを直接編集しています。
この方法だとテーマを更新した際に編集内容が失われてしまうため、 テンプレートファイルを編集する場合は、子テーマを作成することをおすすめします。
WordPress管理画面から「外観」→「テーマエディター」へと進み、右側の「テーマファイル」の一覧から「サイドバー(sidebar.php)」ファイルを選択します。
「sidebar.php」ファイルの該当場所(サイドバーの先頭位置)に、Search & Filterのショートコードを追加します。
上記の例では下記のコードを追加しています。
<?php echo do_shortcode('[searchandfilter fields="search,category,post_tag" headings="絞り込み検索,カテゴリー,タグ" type=",select,checkbox" search_placeholder="キーワード..." submit_label="検索"]'); ?>
青字がショートコードの部分で、ショートコードの設定内容は以下のとおりです。
ショートコードの設定内容 |
---|
|
ショートコードの追加が済んだら、左下の「ファイルを保存」ボタンを押下しましょう。
これで、サイドバーへの絞り込み検索フォームの設置は完了です。
サイドバーに設置した絞り込み検索フォームは上記のように表示されます(無料テーマ「Cocoon」の表示例)。
プラグインなしで絞り込み検索機能を導入する方法
ここでは、以下のような絞り込み検索フォームをプラグインなしでサイドバーに設置する方法を説明します。
なお、利用するテーマによって検索フォームの外観(スタイル)が異なりますが、CSSの設定で外観の変更は可能です。
検索フォームを作成する
最初に、「キーワード入力」と「検索ボタン」からなる基本の検索フォームを以下の手順で作成します。
(1)基本の検索フォームを作成する
検索フォームを作成するには、以下のPHPファイルを作成し、FTPソフトでサーバー上のテーマ格納フォルダーにアップロードします。
【ファイル名】my_searchform.php
【my_searchform.phpの内容】
<form method="get" action="<?php bloginfo( 'url' ); ?>" class="my_searchform"> <input name="s" id="s" type="text" placeholder="キーワード入力" /> <input id="submit" type="submit" value="検索" /> </form>
上記のコードは「キーワード入力」と「検索ボタン」からなる基本の検索フォームに、CSS用のクラス名「my_searchform」を追加したものです。
(上記の内容をそのままコピー&ペーストすればOK)
検索フォームのファイル名は標準的に「searchform.php」という名前が使用されますが、
利用しているテーマのファイル名と重複しないように、「my_searchform.php」というファイル名で検索フォームを作成します。
注意点はファイルの文字コードを「UTF-8」で保存すること。それ以外の文字コードでは文字化けする可能性があります。
(2)検索フォームを呼び出すショートコードを作成する
上記の検索フォームをショートコードで設置できるように、テーマの「functions.php」ファイルの最終行に、以下の記述を追加します(コピー&ペーストでOK)。
【ファイル名】functions.php
【functions.phpの最終行に追加する内容】
// 絞り込み検索(my_searchform)のショートコード function shortcode_my_searchform () { ob_start(); get_template_part('my_searchform'); return ob_get_clean(); } add_shortcode('my_searchform', 'shortcode_my_searchform');
これで [my_searchform]というショートコードで、検索フォームが設置できるようになります。
(3)ウィジェットを利用してサイドバーに設置する
サイドバーに検索フォームを設置するには、ウィジェットを利用するのが簡単です。
ここでは、無料テーマ「Cocoon」で、「テキスト」ウィジェットを利用してサイトバーに検索フォームを設置します。
WordPress管理画面から「外観」→「ウィジェット」へと進み、
サイドバーのウィジェットエリアの先頭に「テキスト」ウィジェットまたは、「カスタムHTML」ウィジェットを配置します。
「テキスト」ウィジェットを展開し、タイトル(絞り込み検索)とショートコード "[my_searchform]"を設定し、「保存」ボタンを押下します。
ここまでの設定で、サイドバーに下記のような検索フォームが設置できるはずです。
「キーワード入力」欄と「検索」ボタンの間隔は、後からCSSで調整します。
カテゴリー別の絞り込み検索方法
基本の検索フォームに「カテゴリー別の絞り込み検索」を追加するには、下記のコードを「my_searchform.php」に記述します(コピー&ペーストでOK)。
【my_searchform.phpの内容】
<form method="get" action="<?php bloginfo( 'url' ); ?>" class="my_searchform">
<input name="s" id="s" type="text" placeholder="キーワード入力" />
<?php wp_dropdown_categories('orderby=name&hide_empty=-&show_option_all=カテゴリー選択&selected=0'); ?>
<input id="submit" type="submit" value="検索" />
</form>
- ※青字で記載された部分が「カテゴリー別絞り込み検索」用に追加したコードです。
カテゴリー選択で設定しているオプションは下記のとおりです。
オプション | 説明 |
---|---|
orderby |
選択リストの並べ替え項目[ID、NAME、SLUG]
|
hide_empty | 未設定のカテゴリーの表示 [0:表示する、1:非表示] |
show_options_all | すべてを選択できる項目のテキスト |
これで、下記のように「キーワード入力」の下に、「カテゴリー」の選択リスト(ドロップダウン)が追加されます。
タグ別の絞り込み検索方法
基本の検索フォーム+カテゴリー検索に、「タグ別の絞り込み検索」を追加するには、下記のコードを「my_searchform.php」に記述します(コピー&ペーストでOK)。
【my_searchform.phpの内容】
<form method="get" action="<?php bloginfo( 'url' ); ?>" class="my_searchform">
<input name="s" id="s" type="text" placeholder="キーワード入力" />
<?php wp_dropdown_categories('orderby=name&hide_empty=-&show_option_all=カテゴリー選択&selected=0'); ?>
<?php $tags = get_tags(); if ( $tags ) : ?>
<select name='tag' id='tag'>
<option value="" selected="selected">タグ選択</option>
<?php foreach ( $tags as $tag ): ?>
<option value="<?php echo esc_html( $tag->slug); ?>"><?php echo esc_html( $tag->name ); ?></option>
<?php endforeach; ?>
</select>
<?php endif; ?>
<input id="submit" type="submit" value="検索" />
</form>
- ※青字で記載された部分が「タグ別絞り込み検索」用に追加したコードです。
これで、下記のように「キーワード入力」、「カテゴリー」の下に「タグ」の選択リスト(ドロップダウン)が追加されます。
各検索フィールドの間隔を調整するには、下記のコードをテーマのスタイルシート(style.css)の最終行に追加しましょう。
【ファイル名】style.css
【style.cssの最終行に追加する内容】
/* 絞り込み検索フォーム */ .my_searchform input, .my_searchform select { margin-bottom: 0.5em; }
以下のような絞り込み検索フォームが表示されれば完成です。
絞り込み検索ができるWordPressテーマ
絞り込み検索機能を搭載したテーマを5つ紹介します。
いずれも有料テーマになりますが、プラグイン導入による表示速度の低下やセキュリティ面のリスクを心配せずに、絞り込み検索機能を利用できます。
THE SONIC(税込1,078円/月)
THE SONIC(ソニック)は、アフィリエイター、サイトデザイナー、フロントエンドエンジニアがタッグを組んで作り上げたアフィリエイター向けの有料テーマです。
SEO対策をはじめ、アフィリエイトに必要な機能が詰め込まれ、プラグインの導入や表示スピードの低下を気にすることなく、記事の作成に集中できるように設計されています。
THE SONICの特徴 |
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THE SONICには、サイト内検索ボックスから検索した結果をさらに絞り込むことができる「カスタム検索機能」が装備されています。
上記のように「キーワード入力」「カテゴリー選択」「タグ選択」の3つを組み合わせた絞り込み検索が可能です。
タグは複数選択可能で「タグをすべて含む(AND)」または、「いずれかのタグを含む(OR検索)にも対応しています。
また、以下のような検索対象/除外対象の事前設定も可能です。
検索対象/除外対象の事前設定 |
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THE SONICの価格とライセンスは以下のとおりです。
価格(税込) | 月額:1,078円、年額:8,580円 ※サブスクリプション契約 |
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ライセンス | 複数のサイトで利用可能 |
なお、THE SONICはレンタルサーバー「ConoHa WING」の提携テーマとなっており、「WordPressかんたんセットアップ」を利用すれば割引価格で購入できます。
くわしくは、こちらをご覧ください。
GENSEN(税込39,800円)
GENSEN(ゲンセン)は、WordPressテーマの国内著名ブランド「TCD」が販売するポータルサイト向けの有料テーマです。
高性能な検索抽出機能を搭載し、さまざまなポータルサイトで活用できるように設計されています。
GENSENの特徴 |
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GENSENの検索機能は、以下のように「キーワード入力」と「カテゴリー選択」を最大4つまで組み合わせることができます。
「キーワード入力」では、複数キーワードを指定した場合に「AND検索(すべてを含む)」なのか、「OR検索(いずれかを含む)」なのかの指定も可能です。
さらに、上記のように検索結果ページから、特定のタグを選択して詳細な抽出ができる「絞り込み検索機能」を搭載しています。
検索結果は新しい順/古い順/閲覧数順で並べ替えることも可能です。
なお、GENSENの検索機能はこちらのデモサイトで確認できます。
価格(税込) | 39,800円 |
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ライセンス | 複数のサイトで利用可能 |
TOKI(税込32,800円)
TOKI(トキ)は、前述したGENSENと同じ「TCD」が販売するインバウンドメディア向けの有料テーマです。
マルチ言語サイト対応(複数言語用に作成したページをワンクリックで切り替え可能)で、訪日外国人向けに効果的に情報発信できるように設計されています。
TOKIの特徴 |
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TOKIの検索機能の特徴はトップページヘッダーに、以下のような検索フォームを設置できることです。
トップページから一発で目的の記事に辿り着けるよう、外国人ユーザーにわかりやすいデザインを採用しています。
また、TOKIはトップページに主要な情報を集約できるように工夫されており、
コンテンツビルダー機能によって、各種コンテンツの位置や表示/非表示を簡単に設定できるようになっています。
価格(税込) | 32,800円 |
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ライセンス | 複数のサイトで利用可能 |
Nishiki Pro(税込19,580円)
Nishiki Pro(ニシキ プロ)は、WordPress公式ディレクトリに登録されている無料テーマ「Nishiki(ニシキ)」に、Webサイト運営に役立つ機能をまとめて搭載した有料テーマです。
テーマのカスタマイズやプラグインの導入にかかる手間と時間を、最小限に抑えられるように開発されています。
Nishiki Proの特徴 |
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Nishiki Proの検索機能は、以下のように「キーワード入力」「カテゴリー選択」「タグ選択」の組み合わせが可能です。
「カテゴリー」と「タグ」は複数選択が可能で「AND検索(すべてを含む)」と「OR検索(いずれかを含む)」にも対応しています。
絞り込み検索のサンプルは、こちらのデモサイトで確認可能です。
価格(税込) | 19,580円 |
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ライセンス | 複数のサイトで利用可能 |
なお、Nisiki Proには無料で利用できる「お試し版(アップデートとサポートなし)」が用意されています。
THE THOR(税込16,280円)
THE THOR(ザ・トール)は、SEOコンサルタントとして実績のある「フィット社」のノウハウが注ぎ込まれた有料テーマです。
SEOに強く高速表示が可能なだけでなく、プロ並みの美しく洗練されたサイトを作れるようなデザイン機能も備えています。
THE THORの特徴 |
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THE THORの「スマート検索機能」は、以下のように「キーワード入力」「カテゴリー選択」、「タグ選択(複数選択可能)」を組み合わせた検索が可能です。
この検索フォームはウィジェットとして提供されるので、サイドバーやヘッダーに簡単に設置できます。
絞り込み検索のサンプルは、こちらのデモサイトで確認してみましょう。
価格(税込) | 16,280円 |
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ライセンス | 複数のサイトで利用可能 |
WordPressで絞り込み検索機能を設置する方法まとめ
Webサイトに絞り込み検索機能を導入すれば、サイト訪問者が読みたい記事や欲しい情報を見つけやすくなり利便性が向上します。
WordPressなら簡単に絞り込み検索フォームを設置できるので、まだ導入していない場合はこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。
プラグインを利用するなら、事前設定の必要がない無料プラグイン「Search & Filter」がおすすめです。
なお、レンタルサーバーのConoHa WINGなら、絞り込み検索ができるテーマ「THE SONIC」を割引料金で購入することができます。
くわしくはこちらのページをご覧ください。
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