初心者にもわかる!WordPressの勉強におすすめの本

WordPressを一から勉強するにあたって、もっとも手軽に学ぶ手段としておすすめしたいのは入門書を読むことです。

まとまりがなく情報が散漫しているネットの情報に比べ、本の著者である専門家や監修者、編集者によって、読者が読みやすいように構成されています。

しかしいざネットや書店でWordPressの本を探してみると、「たくさんありすぎてどれを選べば良いのかわからない…」となってしまう方も多いでしょう。

WordPressは日本国内でも年々利用者が増えており、それに伴って多くの本が販売されています。

この記事では、これからWordPressを勉強しようと考えている方に向けて、おすすめの本を7冊ご紹介していきます。

  • ※本記事で紹介している情報は執筆時点のものであり、閲覧時点では変更になっている場合がございます。また、ご利用の環境(ブラウザ、サーバー、プラグイン、テーマ、またはそのバージョンや設定、WordPress本体のバージョンや設定など)によっては本記事の情報通りに動作しない場合がございます。あらかじめご了承ください。

目次

監修者
サンツォ(吉岡 智将)

ブログ歴10年、マーケティング歴20年の副業ブロガー、SNSインフルエンサー。ブログやアフィリエイト、WordPressのノウハウを教えるWebサイト『マクサン』の運営者。ブログ収入の累計は億を超え、月100万円以上の収益を継続的に稼ぎ続ける。現在はブログのオンラインサロン『マクサン』の共同オーナーを務め、延べ800以上のブログ相談や初心者へのコンサルティングをおこなっている。そのほか12万人以上のフォロワーを抱えるInstagram『ベランダ飯』やブログ『ベランダ飯』など、複数のブログやSNSの運営に携わる。

監修者詳細ページはこちら

初心者の最初の1冊におすすめのWordPress本

まず始めに紹介する本は「一から勉強するために、最初に手にしたい本」です。

以下で紹介する本を読むことでWordPressを活用してブログ、サイトを運営するための基本的な知識を身につけることができます。

知識ゼロからはじめる WordPressの教科書(早﨑祐介著、ソシム)

オンラインプログラミングスクールとして最も知名度の高いTechAcademy(テックアカデミー)が監修するWordPress初心者のための入門書です。

本書は漫画も入っており、キャラクターによる問答形式で、一から学ぶ方にもわかりやすく解説されています。

  • 会社やお店のホームページを作りたい方
  • 個人でブログを始めてみたい方
  • ウェブデザインを学びたい方

に最適です。

ただし「わかりやすい」「初心者でもとっつきやすい」「最初の一冊としては最適」というメリットがある反面、SEO対策やサイト開設後の運営方法などについては詳しく書かれていません。

ある程度WordPressの使い方がわかる方や実際にブログを開設して運営している方は少し物足りなさを感じてしまうかも。

「WordPressの開設方法がわからない」「サーバー、ドメインと言われてもいまいちピンとこない」という初心者の方におすすめです。

著者プロフィール:

早﨑祐介(はやさきゆうすけ)
1968年生まれ。福岡県出身。アプリケーション開発のプロダクションリーダーを勤めた後、ウェブ業界に転身。WordPressの開発案件をはじめとしてフリーのフロントエンドエンジニアとして信州の八ヶ岳山麓に開発拠点を置く。開発業務に携わる傍ら、WordPress勉強会を主催するなどスクール講師としても活躍中。

本当によくわかるWordPressの教科書(赤司達彦著、SBクリエイティブ)

福岡県にあるホームページ制作会社、FUGAの代表者、赤司達彦さんのWordPress入門書です。

本書は読み進めて手順通りに行えばドメインの取得からサーバーの設定、ホームページ開設まで簡単に学ぶことができます

ホームページを構築するオリジナルのテンプレートをダウンロードすることができるため、自分の目的に沿ったホームページを開設することができます。

ただし本書は基本的に「ショッピングサイトの作成」を目的として構成されているため、個人ブログ運営など、ショッピング機能を必要としないサイトを作りたい方には余計な情報が多く感じられるかもしれません。

著者プロフィール:

赤司達彦(あかしたつひこ)
TechAcademy(プログラミング開発やアプリ開発を学べるオンラインスクール)現役講師。10年前からHTMLやCSSを利用しホームページやブログの作成を開始しプログラマへ。
iPhoneアプリエンジニアとして業務に携わる経験を持ちながら、現在はフリーランスでWordPressを利用したウェブサイトやブログを構築。WordPress初心者向けのサイトも運営中。

WordPressのデザイン、カスタマイズを学ぶなら

次に紹介したい本はWordPressのデザイン、カスタマイズに関する本です。

WordPressは拡張性、カスタマイズ性が優れているツールで、ウェブデザインを学ぶことでより自由にホームページを作成することが可能になります。

WordPressを構成するプログラミング言語には、

  • HTML
  • CSS
  • PHP
  • JavaScript

などがあり、これらを学ぶことでWordPressのテンプレート制作やプラグイン制作などが可能になります。

[改訂版] WordPress 仕事の現場でサッと使える! デザイン教科書(中島真洋著、技術評論社)

世界中で開かれている WordPress のイベント、「WordCamp」の登壇歴もある中島真洋氏のWordPressデザイン入門書。

本書はWordPressでオリジナルのテンプレート制作ができるまでを目的としており、WordPressが動く仕組みから基本構造までを網羅して解説しています。

ただし上述した通りWordPressは「HTML」「CSS」「PHP」「JavaScript」という4つの言語が利用されているため、本書一冊で一からテンプレートが作成できるわけではありません。

本書は「HTML」「CSS」「JavaScript」で作成したホームページをWordPressのテンプレートに落とし込む方法などについて解説されている本です。

本書から専用のファイルがダウンロードできるため、それを利用してテンプレート制作を学んでいけます。

つまりこの本と合わせて「HTML」や「CSS」「JavaScript」を学習することで、WordPressのテンプレートやプラグインなどを作成することが可能になるのです。

著者プロフィール:

中島真洋(なかしままさひろ)
株式会社FlipClap 代表取締役
熊本県出身。熊本県立大学を卒業後、東京のWEB制作会社に入社。
WEBデザイナーとして勤務後、独立。
複数の組織と関わりながら、2013年からは株式会社FlipClapを中心に活動。
独立後にフロントエンド・サーバーサイドの技術も取得。
WordPressイベントにスタッフ・スピーカーとしても関わる。
WEB制作以外にも技術書の執筆、コラム、イラストなどに携わる。

WordPressユーザーのためのPHP入門 はじめから、ていねいに。[第3版](水野史土著、MdN)

WordPressというCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)はPHPと呼ばれるプログラミング言語によって形成されています。

PHPはWordPress専用の言語というわけではありませんが、本書は名称通り、WordPressから入ってPHPを学びたいと考える方に最適な本です。

初版は2014年3月で、5年以上たった今でもなお人気があり、最新バージョンに対応している「第3版」が2019年8月に発売されています。

著者プロフィール:

水野史土(みずのふみと)
レスキューワーク株式会社 代表取締役。
PHP製ソフトウェアの障害復旧サービス、運用サポートを行っている。
WordPress 日本語化や、WordPress プラグイン作成の他、公式フォーラムにて積極的に回答し、オープンソースの普及活動をしている。
Novius OS のコアコード貢献者として、公式サイトに名前が掲載されている。
また http://github.com/ounziw にて、MojoMotor のアドオン、FuelPHP のパッケージなどを公開している。PHP技術者認定機構上級認定者の一人。

1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座(Mana著、SBクリエイティブ)

Webクリエイターボックスを運営するManaさん著のwebデザイン入門書。

アマゾンでは「Web構築・管理」カテゴリでベストセラー1位となったこともあり、また「全国の書店員さんの投票で決定する2019年度CPU大賞(書籍部門)」を受賞した話題の一冊です。

本書はWordPressに限定されている本ではありませんが、WordPressのデザイン、カスタマイズを学ぶ際に必須となってくるHTMLとCSSの基本をしっかり学ぶことができます。

  • 見出しやボックスのカスタマイズができるようになりたい
  • 文字の種類やサイズの変更、マーカーなどの装飾ができるようになりたい
  • HTMLとCSSの基礎を学びたい

と考える方に最適です。

著者プロフィール:

Mana(マナ)
日本で2年間グラフィックデザイナーとして働いた後、カナダ・バンクーバーにあるWeb制作の学校を卒業。カナダやオーストラリア、イギリスの企業でWebデザイナーとして働いた。現在は全国各地でWeb関連のセミナーに登壇し、Webサイト制作のインストラクターとして教育に携わっている。ブログ「Webクリエイターボックス」は2010年日本のアルファブロガーアワードを受賞。

WordPressでサイトを運営するなら読んでおきたい本

ここまでWordPressサイトの開設方法から基本的な運営方法、デザインやカスタマイズに関する本を紹介してきました。

ここからは、WordPressでサイトを運営する方に向けて、セキュリティに関する本と著作権に関する本を紹介していきます。

WordPressセキュリティ大全(吉田 哲也著、秀和システム)

WordPressサイト運営者のためのセキュリティに関する本です。

WordPressは初心者でも無料で簡単にホームページが作成できる利便性の高いツールですが、その反面セキュリティ対策などを自分で理解して実装する必要があります。

実際WordPressで作成されたサイトは国内外から狙われやすく、ハッキングされてデータを改ざんされた事例も少なくありません。

WordPressでサイトを運営する場合、セキュリティの知識は必須と言えるでしょう。

本書は「大全」という名称でややとっつきにくい印象ですが、WordPress初心者に向けた内容となっており、画面のキャプチャ画像を見ながらセキュリティ対策ができます。

ただし開発者やエンジニア向けに作られた本ではないため、専門知識がある方が読むと本書で紹介されている内容は少し物足りないかもしれません。

  • これからWordPressサイトの運営を始める方
  • ブログ、サイトを運営しているけれどセキュリティはほとんど気にしていない方

におすすめの一冊です。

著者プロフィール:

吉田哲也(よしだてつや)
有限会社TY Planning 代表取締役
ウェブコンサルタント、上級ウェブ解析士
2001年からウェブ業界に携わり、2002年に独立。2006年法人化。
ウェブデザインやコーディング、CMSなどの制作業務から、ウェブ解析、ウェブサイト構築・運用のコンサルテーション、インターネット広告の運用代行など、ウェブに関する多様な要望に幅広く対応している。
また、制作や集客だけではなく、運用・保守など全ての業務を俯瞰した視点での改善提案やアドバイザリーを行っている。
CSS NiteやWordCamp、BAU-YAなどのセミナーやイベントにも、多数登壇。企業研修やマンツーマンレッスンなど、「ウェブを育てる」知識の教育活動にも意欲的に参加している。

コンテンツ別 ウェブサイトの著作権Q&A(雪丸真吾、福市航介、宮澤真志著、中央経済社)

ウェブサイトを運営する際、セキュリティと合わせて注意したいのは著作権の問題です。

インターネット上で公開されているウェブサイトの情報や画像は、そのほとんどが無料で閲覧できますが、基本的に著作権で保護されています。

他人のサイトから無断で画像を使用したり、本文をコピーしたりするのは著作権侵害に当たる可能性も。

実際、インターネット上には他社の商品名を無断で自社のサイト名に入れたり、ドメイン名に入れたりしているのをよく目にします。

本書を読むことで、「どういった内容が著作権侵害に当たるのか」「ウェブサイトの著作権はどこまで守られるのか」などの基本的な知識を深めることができます。

WordPressに直接関連する本ではありませんが、ブログ、ウェブサイトを運営するのであれば、誤って著作権を侵害してしまわないように、

また著作権を侵害されてしまわないように本書を一読しておきましょう。

著者プロフィール:

雪丸真吾(ゆきまるしんご): 虎ノ門総合法律事務所弁護士。著作権法学会会員。日本ユニ著作権センター相談員。慶應義塾大学芸術著作権演習1講師
福市航介(ふくいちこうすけ) : 虎ノ門総合法律事務所弁護士。著作権法学会会員
宮澤真志(みやざわまさし) : 虎ノ門総合法律事務所弁護士

WordPressの本を選ぶ際に注意したい3つのポイント

ここまで合計7冊の本を紹介してきました。

最後に、実際に本を選ぶ際に注意したい点について解説します。

ポイントは以下の3点です。

  • 自分のレベル、目的に沿った本であるか
  • 見やすく、わかりやすい構成となっているか
  • 情報は新しいか

いずれも重要なポイントなので、この3点に注意して選ぶと失敗しないでしょう。

自分のレベル、目的に沿った本を選ぼう

WordPressの利用者は年々増加し、書店に行けばWordPressに関する本が数多く並んでいます。

初心者向けの入門書であっても、大型の書店であれば10冊以上並んでいることも少なくありません。

本を選ぶ際に最も重要視すべきポイントは「自分のレベルに合ったものを選ぶこと」です。

同じWordPress初心者向けでも、「WordPressは触ったことがないけどHTMLは少しわかる」という人向けの本と、「WordPressはもちろんHTML、CSSという用語の意味もわからない」という人向けの本では、内容が大きく変わってきます。

初心者向けでも前述の本は後者の人にとって、難解に感じてしまうでしょう。

また、個人ブログを始めたい人のための本や、ショッピングサイトを始めたい人のための本など、同じ「WordPress初心者向けの本」でも目的が大きく違うこともあります。

本を選ぶ際にはその本のゴール(目的)がどこに設定されているか、に注目して選びましょう。

見やすく、わかりやすい構成となっているか

WordPressの本は、読者にわかりやすいように画像や図が挿入されており、見やすい作りになっているものが多いです。

その中でも特に勉強しやすい本は無料で学習用のサンプルデータがダウンロードできるタイプのもの。

特にテンプレート作成やカスタマイズなど、デザインを学ぶ本は、学習用のサンプルデータを自分で反映させながら学べるため効率よく学習できます。

上述した『[改訂版] WordPress 仕事の現場でサッと使える! デザイン教科書』や『1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座』などは

サンプルデータを触りながらデザインが学べるためおすすめです。

情報は新しいか

特に重要なポイントとして挙げられるのは「情報の新しさ」です。

WordPressは日々アップデートされており、時折、管理画面の操作方法やレイアウトが大きく変わることがあります。

特に、WordPressの操作方法を覚える段階の「入門書」については、古い情報が書かれている本を見ても、操作方法が違っている可能性があります。

本を購入する際は必ず初版の発売日を確認し、できる限り新しいものを選びましょう

本ページで紹介した入門書『知識ゼロからはじめるWordPressの教科書』は2020年2月に発売されたもので、現時点で最も新しいWordPress入門書のひとつです。

自分に合った本で学びWordPressを活用しよう

WordPressを一から勉強するにあたっておすすめの本をご紹介しました。

ご紹介した本の中から、自分のレベルや目的に合った一冊を選び、WordPressの基礎知識を身につけましょう。

本を選ぶ際の注意点にもしっかりと留意することで、自身に最適な一冊が見つかるでしょう。

また、セキュリティ対策や著作権についても学び、正しい知識を持ってブログやウェブサイトの運営を始めてみてください。

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